投球フォームは「運動連鎖」で作られている。
- 幸平 宮下
- 8月11日
- 読了時間: 4分
こんにちは、KoaLab宮下です。
本日は、「投球フォームは「運動連鎖」で作られている。」
という内容でお送りします。
はじめに
「腕を速く振れば球速は上がる。」
そう思って一生懸命腕を振っている投手は少なくありません。
しかし、実際には腕だけで速いボールを投げることはできません。
トップレベルの投手ほど、
下半身
骨盤
体幹
肩
腕
を一つの流れとして使っています。
この流れを**運動連鎖(Kinetic Chain)**と呼びます。
今回は、ソフトボール投手にとって最も重要な考え方の一つである「運動連鎖」について解説します。
運動連鎖とは、
身体の各部位が協力しながら力を伝えていく仕組み
のことです。
例えばムチを想像してみてください。
手元を動かすと、その力は徐々に先端へ伝わり、最後には先端が最も速く動きます。
投球動作も同じです。
地面から生まれた力は、
下半身→骨盤→体幹→肩→肘→手首→ボール
という順番で伝わります。
この流れがスムーズであるほど、
効率よくボールへ力を伝えることができます。
球速は腕で作るものではない
スポーツ動作では、
力は一般的に近位(身体の中心)から遠位(身体の末端)へ伝達されます。
Kiblerらは、
投球のようなオーバーヘッド動作では、
身体の中心部が安定することで、末端である腕や手が効率よく動けることを示しています。
つまり、
腕は力を「作る」のではなく、
身体全体で生み出したエネルギーをボールへ伝える役割なのです。
そのため、
腕だけを鍛えても球速には限界があります。
ソフトボール投手では何が起きているのか?
ソフトボールの投球でも、運動連鎖は非常に重要です。
Oliverらは、
ソフトボール投球は全身を使ったダイナミックな運動であり、
身体全体を一つのシステムとして考える必要があると述べています。
さらに、
体幹や骨盤の動きは肩関節にかかる負荷とも関係しており、
運動連鎖が乱れると、肩だけでボールを投げる状態になり、
パフォーマンスの低下や障害につながる可能性があります。
運動連鎖が切れるとどうなる?
では、
身体のどこか一つでも動きが止まるとどうなるのでしょうか。
例えば、
股関節がうまく使えない場合、
その不足分を補うために
肩や肘へ余計な負担がかかります。
これは、
バケツリレーで一人だけ止まってしまうようなものです。
途中で流れが止まれば、
後ろの人が無理をして運ばなければなりません。
投球動作でも同じです。
身体の一部分だけが頑張るフォームでは、
効率よく力を伝えることはできません。
「腕を振る」のではなく、「力を伝える」
KPAでは、
「もっと腕を振ろう」
という指導はほとんど行いません。
その前に考えるのは、
地面をしっかり使えているか
股関節は働いているか
骨盤は適切なタイミングで回っているか
体幹は力を伝えられているか
ということです。
その結果として、
腕が自然に速く振られる状態を目指します。
つまり、
腕を速く動かすことが目的ではなく、
全身で生み出した力を最後まで伝えることが目的なのです。
KPAの考え方
KPAでは、
投球フォームを
「腕の振り方」
ではなく、
エネルギーをどう生み出し、どう伝えるか
という視点で評価しています。
そのため、
動画分析でも腕だけを見ることはありません。
下半身からリリースまで、
身体全体のつながりを確認します。
これが、
KPAが考える投球メカニクスの土台です。
まとめ
今回のポイントは3つです。
① 投球は全身運動である
球速は腕だけでは生み出せません。
② 力は近位から遠位へ伝わる
下半身から始まったエネルギーが、
骨盤・体幹・肩・腕を通してボールへ伝わります。
③ 運動連鎖がスムーズなほど効率よく投げられる
腕を速く振ることではなく、
身体全体の流れを作ることが球速向上への第一歩です。
今回の記事で、もっと詳細にフォームをチェックしてほしい、
トレーニングプランを作ってほしいという方は、個別コンサルへお申し込みください
_edited.jpg)
コメント